アフティビの癌闘病日記

令和3年8月、下大静脈塞栓の重篤な合併症である肺塞栓で入院。大静脈に血栓の流れを止める為のIVCF(下大静脈フィルター)留置術を行う。10月に精巣原発胎児性癌・後腹膜転移と診断、泌尿器科にて化学療法を施行。EP療法を3コース、VIP療法を1コース施行。翌年2月、後腹膜リンパ節郭清術・高位精巣摘除術を経て後遺症が残るも予後良好で現在に至るまでの日記です。

胎児性癌になるまでの話(その5)

9/4(土)入院6日目

ついにこの時が…。

朝、部屋のトイレに行って戻ってベッドに乗った途端に、息が、息が出来ない…⁉︎冷や汗も止まらない。この苦しさを例えるなら、頭にビニール袋を被せられて出口を縛られた上で呼吸させられていると言うか、濡れたガーゼを何枚も重ねて顔に被せられているというか…そんな感じ。目の前に看護師さんがいたから対処。看護師さんが「浅く息を吸おうとしないで、深くゆっくり吸って」と言うが、本人はそれどころではない。息をしたくてもできないんだもの。しかも深く息を吸おうとしても胸が痛くて吸えない。だんだん目の前が白くなってきて、意識が無くなりかける。カニューレを外し、鼻と口全体を覆う酸素吸入器をつけられ、すぐにベッドごと運ばれてCT検査。造影剤投与してのCTを実施。が、腕に針がうまく刺さってなかったのか造影剤投与の瞬間腕に激痛!痛いアピールして止めてもらい、右腕から左腕に刺し直して事なき。そうこうしてるうちに部屋に戻ったら少し落ち着いてきた。

そのまま個室に移動。大部屋ではなく個室に移されたってことは、緊急度合いの強い患者に認定されたってことかな…。

今自分の身体に付いてるのは、心電図の機械と酸素吸入器とヘパリンを投与するシリンジの機械。点滴で身動き取れない状態が続いております。

夕方。間も無くして当直の先生が来て、肺に少し水が溜まってて苦しかったのだろうと。えう⁉︎肺に水なんて主治医の先生は一言も言わなかったぞ!そうなの⁉︎

この後も血栓を溶かすヘパリン投与量2.5で様子みましょうとのことだった。それに賭けるしかないのか…。

これが肺塞栓症、肺血栓塞栓の怖さか。思い知った。

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↑個室


9/5(日)入院7日目

朝から昨日の当直の先生が来て、「ごめん、肺に水溜まってる話は前にこの部屋にいた患者さんの事だった💦」と訂正…。ほっとした。

日中は調子がいい。

15時頃には家族みんなで見舞いに来てくれた、コロナの影響で会えなかったけどうれしい。

夕方、また肺塞栓症による呼吸困難。

今度は右側の肺が痛いのも併発。苦しい思いを10分ほど味わってまた呼吸が落ち着いてきた。

その後、晩ご飯は食べることができたが、浅い呼吸しかできない。まだこの苦しさが続くのか…。結局夜中いっぱい浅い呼吸しか出来なくなり悶絶…。

今日の症状は、浅い呼吸と肺全体の痛みが加わった。

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↑個室で読書

 

9/6(月)入院8日目

ほぼ寝れなかった、浅い呼吸と肺の痛みで。深い息ができない。少しでも深く息を吸うとズキッとする。

今日はガリウムシンチの検査日。ガリウムシンチとは、腫瘍や炎症部位に集まる放射性薬剤を静脈投与した後、放射性薬剤の集積程度を特殊なカメラ(ガンマカメラ)で撮像することにより、悪性腫瘍の診断や発熱の原因を調べる検査だそう。

朝から浣腸→地下に行って放射線の機械の上で30分かけて撮影。

10:00ころ、主治医の先生の巡回でヘパリン投与量を4.8にアップ。色々な所が痛い、左の肩が痛いのはなぜ⁉︎ さすがにお昼過ぎに痛み止めを服用。楽になった事を伝えたら、ベッドの上で髪を洗ってもらった!

個室だからか、レントゲンの機械を持ってきてやってくれたり、エコーで心臓見てくれるし、心電図の機械も入るし大部屋だと狭いから、こうはいかなかったかも?

今日、叔父さんから聞いた話で、母がもうダメかもしれないと泣いていたとの話を聞いた。

本人が一番泣きたいです。

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↑酸素吸入器が苦しいから外してみた